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培養液の比較検討
先日開催された「第28回日本IVF学会学術集会」にて当院は「3種類の培養液の違いが培養成績にあたえる影響」について発表しました。
体外受精(IVF)・顕微授精(ICSI)後に培養で使用するものを培養液➀、➁、➂で比較検討したものになります。
2024年2月1日〜3月15日に当院で採卵し、all IVFまたはall ICSIとなったものを対象としました。2月1日〜2月15日が培養液➀vs培養液➁、2月16日〜2月29日が培養液➀vs培養液➂、3月1日〜3月15日が培養液➁vs培養液➂で検討しました。
正常受精率、Day5胚盤胞到達率、Day5良好胚盤胞率(ガードナー分類で3BB以上)を検討項目としました。
結果は以下のとおりです。
培養液➀と培養液➁では正常受精率、Day5胚盤胞到達率、Day5良好胚盤胞率のすべてにおいて有意な差はみられませんでした。(図1)

培養液➀と培養液➂では正常受精率では有意な差はみられませんでしたがDay5胚盤胞到達率、Day5良好胚盤胞率において培養液➂が培養液➀に比べて有意に低い値となりました。(図2)

培養液➁と培養液➂では正常受精率、Day5胚盤胞到達率、Day5良好胚盤胞率のすべてにおいて有意な差はみられませんでした。(図3)

以下は患者年齢が39歳以下でICSI(顕微授精)をした症例だけを3群間で比較したものになります。(図4)
Day5胚盤胞到達率において培養液➂が培養液➀と比べて有意に低い値となりました。

このように使用する培養液ごとに培養成績が異なる場合もあります。
私達は患者様からお預かりした卵をより良い環境で培養し、良好胚盤胞となることを目指しております。そのためには日々の業務の中で、患者様にとってより良い環境を作るべくあらゆる検討を重ねております。患者様の卵や受精卵は選りすぐられた培養液を使用して培養しておりますので、安心してお任せください。
監修医師紹介
河村 寿宏 医師・医学博士
田園都市レディースクリニック 理事長 / あざみ野本院 院長
東京医科歯科大学医学部臨床教授
「不妊に悩む患者さんの望みを叶えてあげたい」という思いをもとに、不妊治療のスペシャリストとして、高度生殖医療の分野で長年尽力。田園都市レディースクリニックでは、患者さま一人ひとりに寄り添いながら、高度な技術と豊富な経験に基づいた不妊治療を提供しています。
※本記事の監修に関して、学術的部分のみの監修となります。河村医師が特定の治療法や商品を推奨しているわけではありません。


