甲状腺と不妊症 Thyroid and Infertility

甲状腺とは

そもそも甲状腺とは?

甲状腺は、いろいろな臓器がスムーズに働くために、
必要な甲状腺ホルモンを産生しているところです。

甲状腺は右の図のように、首の下方についている小さなハート型の臓器です。甲状腺ホルモンが正常範囲にあることによって、様々な臓器がバランスよくスムーズに働き、元気に生活することができます。

そもそも甲状腺とは?
甲状腺ホルモンの役割 甲状腺ホルモンの役割

甲状腺ホルモンの分泌

甲状腺からは主にサイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)という2つの甲状腺ホルモンが出ます。

甲状腺ホルモンはほとんどが蛋白質に結合しています。結合していないホルモンが効果を発揮します。

甲状腺ホルモンの調節

甲状腺は正常の状態では、頭から命令を受けて甲状腺ホルモンの量を調節しています。一般的に甲状腺の機能をみる時は、TSH(甲状腺刺激ホルモン)とfT4(遊離T4:freeT4)、fT3(遊離T3:freeT3)というホルモンを確認します。TSHは脳の下垂体というところから出て、甲状腺にホルモンを出しなさいと命令するホルモンです。fT4、fT3はともにタンパク質に結合していない甲状腺ホルモンです。

甲状腺ホルモンの調節

視床下部や下垂体が正常であれば甲状腺ホルモンの過不足はTSHの値を見ることで判断することが出来ます。つまり体が甲状腺ホルモンを足りないと判断すれば、より多くの甲状腺ホルモンを出そうとしてTSHが上昇し、逆に甲状腺ホルモンが多いと判断すれば、もう甲状腺ホルモンはいらないとTSHが低下します。

甲状腺ホルモンの調節

甲状腺ホルモンと卵巣機能&妊娠

甲状腺ホルモンと卵巣機能

甲状腺ホルモンは卵胞の成長に影響します。

甲状腺ホルモンは卵胞の成長にも必要なホルモンで、十分な甲状腺ホルモンがないと卵胞は成長せず排卵が起こりません。甲状腺機能が亢進すると排卵までの期間が短くなりやすく、甲状腺機能が低下するとなかなか卵胞が成長せずに無排卵、無月経が生じやすくなります。