男性不妊 Infertility for male

男性不妊とは About

男性不妊(症)とは、不妊の原因が男性側に存在するものを指します。一般的に不妊症カップルの不妊原因の約半数は男性側にあることが分かっています。男性不妊の原因として、約80%は良好な運動精子を多数造ることが出来にくい造精機能障害、精子の通路が詰まったりしている精路通過障害です。

近年では、喫煙や男性の加齢、過度のアルコール摂取、肥満、ストレス、高温環境等もその原因となっていると考えられています。

このため、生活習慣の改善は男性不妊への対策として非常に重要です。

  • 不妊原因の男女比グラフ
  • 不妊原因の男女比

    現在の日本を含む先進国では、生殖可能年齢カップル(15~40歳と想定しています)の15%は不妊であると言われています。

    またカップルのうち「妻・夫どちらに原因を有しているか?」を調べた調査が1993年WHOから報告されました。

    結果としてはグラフの通りで、不妊カップル全体の48%は男性因子が存在することになります。

    この報告は1993年のデータですが近年、アメリカやヨーロッパでも同様の調査がなされ、その頻度は変わりないか男性因子の比率が増加している傾向にあるようです。

  • 男性不妊の原因グラフ
  • 造精機能障害

    精子をうまく造ることができない状態です。男性不妊のほとんどの原因はこの造精機能障害です。

    この障害には、精子の数が少ない「乏精子症」、数は十分ながらも精子に元気がない「精子無力症」、精液の中に精子が全くない「無精子症」、などがあります。先天性のもの・精索静脈瘤(精巣上部に発生した血管のこぶ)などの病気がきっかけになるほか、アルコール、喫煙、肥満が要因になる場合もあります。

    性機能障害

    勃起や射精がうまくできない場合も不妊の原因になります。病気やストレス、陰茎への血流が減少することによって引き起こされるほか、性行為のタイミングなどに神経質になりすぎたり精神的な原因が考えられます。

    精路通過障害

    精子の通り道が狭かったり、詰まっているために、射出された精液中に精子がみられない場合です。先天性のものや炎症やケガがきっかけになることもあります。

  • 男性内診室
  • 男性診察室
  • 採精室
  • 男性診察室
  • 男性不妊専用フロア

男性不妊
検査の流れ
Flow of inspection

  • Step.01

    Step.01問診

    Step.01 問診

    記入いただいた問診票に基づき、男性不妊専門医が現在の症状確認及び検査の説明を行います。

     
  • Step.02

    Step.02視診・触診

    Step.02 視診・触診

    視診・触診により、精巣、精巣上体等の検査を行います。

     
  • Step.03

    Step.03検査

    Step.03 検査

    精液自体の検査を行う基本精子検査(※当日あるいは事前に行います)と、精巣などの超音波検査・血液検査を行い精液以外の不妊要因について調べる検査を行います。

男性不妊の主な検査に関して About inspection

  • 精液検査

    精液量、精子濃度、運動率、正常形態率を臨床検査技師や胚培養士が測定し、自然妊娠が可能か検討します。

    精液検査
  • 酸化還元電位検査(ORP検査)

    精液中の活性酸素と抗酸化物質のバランスを、酸化還元電位(Oxidation-Reduction Potential;ORP)として総合的に測定でき、患者様の精液中酸化ストレスの程度を知ることができます。

  • DNA断片化指数検査(DFI検査)

    精子が酸化ストレスなどのダメージを受けること、精子のDNAが損傷することがあります。この損傷したDNAを持つ精子の割合をDNA断片化指数(DFI:DNA fragmentation index)と言います。この検査では、どの程度の割合で精子のDNAが損傷しているのかを調べます。

  • 血液・ホルモン検査

    精子を作るために必要なホルモン値を測定したり、感染する可能性のある感染症の有無を調べます。

    血液検査
  • 超音波検査

    エコーによって精巣のサイズを計測したり、精巣内部の異常や精索静脈瘤など血管の異常がないかを確認します。

    超音波

男性不妊の治療に関して About male infertility treatment

検査は夫婦揃って受けていただくのが妊娠への近道

人工授精・体外受精に治療が移行したとしても、男性が治療を行う必要がないわけではありません。精液所見が良い方が不妊治療にはアドバンテージとなるので、ご主人の治療も同時並行して進めてゆければと考えています。もともと精液所見が悪いのはそれだけで妊娠に不利なのですが、生活改善や薬物療法などで、精液所見を改善することができます。

薬物療法

精液所見が悪い場合や、逆行性射精に対して、薬物療法を行うことがあります。
また、EDに対してED治療薬を処方しております。

精巣内精子回収法(TESE)

無精子症の場合に、精巣を切開して精子を回収する方法です。
非閉塞性無精子症が疑われる場合は顕微鏡を使用しての手術(micro TESE)を行います。
TESEは、当院または提携している男性不妊専門施設で実施いたします。