ブログ Clinic Blog

2025.11.01 blog

卵子凍結という選択肢について

一番大切なことは「知ること」

妊娠について、出産について、正しい知識はありますか?
いつかは・・・と気になりつつも、日常の忙しさに流されて、なんとなく、ぼんやりとしたイメージのままになってはいませんか?
妊娠したい人も、妊娠したくない人も、自分の体や生殖について十分な情報を得られ、自分の望むものを選んで決められる権利、Sexual and Reproductive Health and Rights(SRHR)があります。
いつでも選ぶ権利はあるけれど、いつやるか、によって希望が叶う確率が変わるものも残念ながらあります。
妊娠・出産はその一つです。
女性は加齢に伴い、卵巣内にある卵子の数が減っていき、卵子の質も低下します。特に30代後半以降はその影響が大きくなり、また高年齢になってからの妊娠・出産は母子ともにリスクが上がります。
一昔前までは、閉経するまで女性は妊娠出産できると誤解している人も大勢いましたが、現在は不妊の原因として加齢が大きな要因であることが広く知られるようになりました。
いざパートナーが見つかり、仕事が一段落つき妊娠に向き合う選択をした時、すんなり妊娠できる方ばかりではありません。思っていたように簡単には妊娠できず、時間が過ぎ歳を重ねていくことに焦りを感じるという声を聞くことも多くあります。
診察室で自分にこんな未来が待っているなんて知らなかった、もっと早く知っていたら違う選択をしていたのに!という声を聞くたび、正しい知識を持つことの重要性を全ての女性に伝えたいと思っています。

あなたの「選択」が 「未来」を変える

S N Sやネットでは膨大な量の情報が気軽に手に入ります。
#妊娠、#不妊治療、#出産・・。空いた時間にサクッと検索できるでしょう。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。
誰かの経験談は、あなたの「最適解」でしょうか?
いつ妊娠し、いつ子供をもつか。
今はまだパートナーが見つからない、仕事が忙しくて難しいけれど、でも絶対に子供が欲しい!という声をよく聞きます。
妊娠、出産があなたの人生で必ず叶えたいことであるならば、
未来のあなたのために、今できることとして卵子凍結があります。
卵子凍結とは、将来の妊娠・出産に備えて若いうちに質の良い卵子を採取して凍結保存する技術です。加齢による卵子の質の低下を防ぎ、将来的に妊娠を希望する女性の妊娠する力を温存し、将来の妊娠に備えることができます。
もちろん、卵子凍結=妊娠の確約ではありません。経済的負担もあり、採卵のために使用する薬剤の副作用リスクなども伴います。凍結した卵子を使い切っても妊娠に至らないかもしれないし、もしかしたら自然に妊娠出産し、卵子凍結は使わずじまいになるかもしれません。
人生は不確実なことの連続です。
一人一人の年齢、既往歴、結婚や妊娠希望時期を含めたライフプラン、卵巣予備能力など
あなたの状況にあった現状把握に裏打ちされた選択肢として卵子凍結を考えてみませんか。
他の誰でもない、あなたにとってのベストは何なのか。
何を「選び」、何を「選ばない」のか。
未来のあなたのために、今できること。
不確実な未来のために、選択肢を広げるという選択をサポートします。
田園都市レディースクリニックでは卵子凍結のご相談をいつでもお受けしております。

監修医師紹介

河村 寿宏 医師・医学博士

河村 寿宏 医師・医学博士

田園都市レディースクリニック 理事長 / あざみ野本院 院長
東京医科歯科大学医学部臨床教授

「不妊に悩む患者さんの望みを叶えてあげたい」という思いをもとに、不妊治療のスペシャリストとして、高度生殖医療の分野で長年尽力。田園都市レディースクリニックでは、患者さま一人ひとりに寄り添いながら、高度な技術と豊富な経験に基づいた不妊治療を提供しています。

※本記事の監修に関して、学術的部分のみの監修となります。河村医師が特定の治療法や商品を推奨しているわけではありません。