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2026.09.13 blog

ガードナー教授再来訪 ①

世界的な生殖医学研究者 ガードナー教授が当院を訪問されました

当院を訪問されたデイビッド・ガードナー教授

8月27日、世界的な生殖医学研究者であるDavid Gardner(デイビッド・ガードナー)教授が当院を訪問されました。
ガードナー教授は3年前に当院へお越しいただいたことがありますので、ご訪問いただくのは今回で2度目となります。
生殖医療、特に胚培養に携わる者にとって、ガードナー教授は世界的に知られた研究者です。そのような先生を再び当院にお迎えすることとなり、スタッフ一同、ドキドキそわそわMAXで当日を迎えました。
胚の評価、培養環境、AI(人工知能)の活用、さらには10年後、20年後の体外受精(IVF)のあり方まで、私たちからのさまざまな質問に一つひとつ丁寧にお答えいただき、大変有意義な時間となりました。

当院を訪問されたデイビッド・ガードナー教授

「胚盤胞のグレード評価」――ガードナー分類を開発した研究者

ガードナー教授によるこれまで生殖医療の発展に大きく寄与する数多くの研究の中で、患者さんにとって最も身近なものの一つが、「ガードナー分類」です。
体外受精を受けられている方の多くは、ご自身の胚について、
「4AA」「4AB」
といった数字とアルファベットによる評価をご覧になったことがあると思います。
これは、胚盤胞の発育段階と形態を評価する方法で、この評価法を開発したのがまさにガードナー教授です。

ガードナー分類では、まず胚盤胞の拡張の程度を数字(1~6)で評価し、さらに、将来、胎児になる部分である「内部細胞塊(Inner Cell Mass:ICM)」と、胎盤などになる部分である「栄養外胚葉(Trophectoderm:TE)」を、それぞれ細胞の密度や数により、A・B・Cで評価します。
これらを組み合わせることによって、「4AA」「4AB」などと表現します。
現在、ガードナー分類は世界中の多くの生殖医療施設で用いられており、胚盤胞の形態を評価・記録し、医師や胚培養士の間で情報を共有するための代表的な評価法となっています。

胚盤胞培養の発展にも大きく貢献

ガードナー教授の功績はガードナー分類だけでなく、胚盤胞培養の発展にも大きく貢献されました。
現在の体外受精では、受精した胚を初期胚からさらに培養し、受精後5~6日頃の「胚盤胞」と呼ばれる段階まで発育させた後、凍結保存や胚移植を行うことが広く行われています。
しかし、体外受精が始まった当初、胚を胚盤胞まで安定して培養することは難しく、治療を進める上で障壁となっていました。
ガードナー教授は、胚の発育に伴って変化する代謝やそれぞれの段階で必要となる成分について研究を重ね、発育段階に応じた培養環境の開発に取り組み、ヒト胚を胚盤胞まで培養する技術の発展と、その臨床応用に大きく貢献されました。

現在では広く行われている、
「胚を胚盤胞まで培養し、その発育状態や形態を評価したうえで、凍結保存や胚移植につなげる」
という体外受精の治療プロセスは、ガードナー教授らによる長年の研究成果の賜物と言えるでしょう。

胚評価はAIの時代へ

ガードナー分類が確立されて以降、胚培養を取り巻く環境は大きく進歩しています。
顕微鏡の性能は格段に向上し、さらにタイムラプスインキュベーターの登場によって、培養環境を大きく変化させることなく、胚の発育過程を連続的に観察することも可能になりました。
そして現在、急速に研究・開発が進んでいるのが、AI(人工知能)を用いた胚評価です。
胚の静止画像だけでなく、タイムラプスによって蓄積された多数の画像や発育過程の情報をAIで解析し、従来とは異なるアプローチから胚を客観的に評価する技術が発展しています。

こうした技術が進歩していく中で、ガードナー分類は今後どのような位置づけになっていくのでしょうか。
また、AIがさらに進歩した10年後、20年後のIVFラボでは、胚培養や胚評価はどのように行われているのでしょうか。

今回は、「日本の生殖医療の現場で働く医師や胚培養士とディスカッションをしたい」というガードナー教授ご自身のご希望もあり、当院の医師・胚培養士らとのディスカッションの機会を持つことができました。

  • 「ガードナー分類は、そもそもどのような研究から生まれたのか」
  • 「ICMとTEのどちらをより重視すべきなのか」
  • 「胚培養士がグレーディングに迷ったとき、どのように判断すべきなのか」
  • 「AIは胚培養士の仕事をどこまで担うようになるのか」

など、日々胚を扱っている私たちだからこそ聞いてみたい、日常診療に直結する疑問についても、体外受精の発展を牽引してきた先駆者であるガードナー教授ご本人に直接伺うことができました。
ガードナー分類を生み出し、長年にわたり胚培養研究の第一線を歩んできたガードナー教授は、現在の胚評価、そして未来のIVFをどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

当院を訪問されたデイビッド・ガードナー教授

次回は、当院の医師・胚培養士とガードナー教授とのディスカッションの内容を、実際の質問に沿って詳しくご紹介します。

監修医師紹介

河村 寿宏 産婦人科専門医・指導医、生殖医療専門医・指導医

河村 寿宏 産婦人科専門医・指導医、生殖医療専門医・指導医

田園都市レディースクリニック 理事長 / あざみ野本院 院長
東京科学大学医学部臨床教授

「不妊に悩む患者さんの望みを叶えてあげたい」という思いをもとに、不妊治療のスペシャリストとして、高度生殖医療の分野で長年尽力。田園都市レディースクリニックでは、患者さま一人ひとりに寄り添いながら、高度な技術と豊富な経験に基づいた不妊治療を提供しています。

田園都市レディースクリニック[あざみ野本院]

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電話
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[初診予約専用] 045-905-3724
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※本記事の監修に関して、学術的部分のみの監修となります。河村医師が特定の治療法や商品を推奨しているわけではありません。