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2020.03.15 blog

当院での精液検査

不妊原因の約半分は男性因子にあると言われています。
男性に行う検査と言ったらまず、精液検査があります。
この検査は培養士が顕微鏡下に片手にカウンター(紅白歌合戦なで野鳥の会がカチカチしているあれです)を持ち、
目視にて精子の数を数え、濃度や運動率といった項目を測定します。
しかしこの方法では、あくまで人の目による検査となるため、人により多少の違いが出る可能性はあります。
一方当院での精液検査は全例SMAS(Sperm Motility Analysis System)という精子運動解析装置を使用し行っています。
この装置はたった1滴の精液から精子濃度、運動率はもとより、
精子の進むスピードや運動性といった精子の動きに関わるさまざまな項目を瞬時に自動測定することができる非常に高性能な装置となります。
客観的な数値データとなるため結果の信憑性も高く、正確な精液検査結果と言えるでしょう。
また、当院では、実際に本人の精子が動いている様子をPC画面で動画としてご覧いただいております。
また、得られた詳細な精子の運動性に関わるデータをもとに実際の人工授精(AIH)や
胚培養成績への影響をまとめ各関連学会に発表をしてきました。
より正確でまた患者様の治療選択、情報提供に有用な資料となるよう検査体制の質を高く維持し行っていきたいと思います。

監修医師紹介

河村 寿宏 医師・医学博士

河村 寿宏 医師・医学博士

田園都市レディースクリニック 理事長 / あざみ野本院 院長
東京医科歯科大学医学部臨床教授

「不妊に悩む患者さんの望みを叶えてあげたい」という思いをもとに、不妊治療のスペシャリストとして、高度生殖医療の分野で長年尽力。田園都市レディースクリニックでは、患者さま一人ひとりに寄り添いながら、高度な技術と豊富な経験に基づいた不妊治療を提供しています。

※本記事の監修に関して、学術的部分のみの監修となります。河村医師が特定の治療法や商品を推奨しているわけではありません。