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2018.01.04 blog

生殖医学会発表①

先日下関で行われた、日本生殖医学会での当院の研究発表を紹介させていただきます。
今回は、佐々木 博先生の発表です。

TSH比較的高値はARTの成績に影響するか

甲状腺ホルモンは妊娠の成立や 妊娠の維持、胎児の正常な発育のために必要なホルモンの一つですが、妊娠を希望される女性や妊娠中の女性において甲状腺ホルモンの基準値をどうするかについては未だ議論があります。
不妊診療を行う上での問題点
1.妊娠を希望する女性(および妊娠初期)において甲状腺刺激ホルモン(TSH)の値を低め(2.5µIU/mL以下)に維持する必要があるのか。
2.ヨード摂取が多(TSH)がもともと高めのわが国で欧米と同じ基準でよいのか。

そこで、比較的高値のTSHが当院での生殖補助技術(ART)における成績に影響するかを検討しました。

結果:当院では甲状腺ホルモンが一般の正常範囲内であれば、TSH値によってARTの成績に差を認めませんでした。